骨髄移植

 娘とオフの病気のことについて話した。
 骨髄の病気ではいわゆる骨髄移植という治療法があるが、これは兄弟姉妹の骨髄を移植する方法と、まったくの非血縁者からもらうケースとある。 適合する確率は兄弟姉妹の場合は25パーセント、非血縁者間では数百〜数万分の1といわれている
 このことについてオフの考えを娘に話した。 まず、骨髄移植という治療はオフは受けないつもりであると・・・オフには唯一両親が同じ弟がいるが、たとえ型が一致しても骨髄の提供を受けるつもりはない、と話した。 骨髄を提供すると簡単に言うが、提供する側が二週間ばかり入院して手術を受け大変なのである。
 娘はまったくの他人より親子だと少しはマシだろうから、自分の型が合えば提供しても良い、と言ってくれた。 そのことはたいへん嬉しいが、たとえそれでもオフの側に受ける気持ちがないことを伝えた。 というのはそをすれば完全に治るという保証はないし、かえって悪くなるという場合もあるみたいである。 だが、医師の言うことによれば、保障は出来ないが現在この治療を受けた場合、唯一完治する可能性があるということらしい。


 その他に自己末梢血幹細胞移植というのがある。 詳しくは分からないが、要約すると体内の普通の血管内を流れる血液には造血幹細胞はほとんど含まれていないという。 そこへ造血因子を投与すると、移植に行うのに十分な幹細胞を確保できるということらしいのだ。 この方法により末梢血からガンに冒されていない正常な造血幹細胞を採取・保存し、自家移植することが出来るということのようだ。 これが自己末梢血幹細胞移植であるが、先日話した主治医の話では、これはかなり効果があるが、残念ながらこの方法で完治することはなくて、時間の経過と共に再びガンは増えてくるらしいということだ。 オフは医者がすると言えば、この治療は受けるつもりであることは娘に伝えた。
 
 自分の命というものは、自分にとってもまわりの人にとっても掛け替えのないものだということは十分分かるのだが、自分の命を救うため少しでも人の命を危なくする可能性がある場合、それを受けるのに躊躇するというのは当たり前のことだろう。 たとえ相手がその危険を承知の上だと言ってくれてもである。 命というのは長ければよい、短ければ悪い、と決められているものではないだろう。 自分なりの判断で、選択で、これまでやってきたように、この先もそれでやって行き、これまでと同じく上手く行く時もあるし、しくじる時もある・・・それで最後が来たらじたばたせずにそれでお終いにする、それで十分だろうと思うのだ。  


 今日の仕事


 姫路の家の中のものを軽トラで美化センターへ運ぶ。 三回分を合計すると400キロ以上あった。