青ナマコ

 ようやくリビングの床板も大方張り終えたが、まだ少し縁の下との間に隙間があるが、その隙間から風が吹き上がってくる。 その隙間からここのところ毎夜猫が家の中に侵入してきて、流し台のシンクの上にペタペタと足跡を付けてある。
 日中風が強かった。 その風も夕方にはやんだが急激に冷えてきた。 明日の朝の加西市の最低気温の予想値は−4℃と出ている。 ここは加西市の中心部よりさらに山際で高くなっているのでさらに冷え込むのではないだろうか。 オフの田舎は当地よりさらに北でいわゆる雪が多い日本海側であるが、−4℃というような低い気温になる日はめったにない。 雪が降る時は、いわゆる低く垂れ込めた水分の多い雪雲にスッポリ覆われているので、寒くても−1C程度である。
 今日から冷え込むというので、中綿入りのツナギを着て仕事した。 外に出たり、仕事場である裏の倉庫ではこれでちょうど良いが、室内に入って事をしていると少し汗ばむくらいである。 一昨年、綾部で仕事をしていた冬はことさら寒かったので、この中綿入りのツナギはたいへん重宝したものだが、あちらこちらを釘でカギ裂きにしてボロボロになってしまった。 今年は新しいものを一着買った。


 スーパーへ行くと青ナマコが売っていた。 食中りをしたので当分生モノは食しないと決めていたのに、ついつい買ってしまった。  ナマコというのは昔から生で食べるものと相場が決まっているが、ナマコで食アタリしたという話はこれまで聞いたことがない。 今夜の酒の肴にするためまな板の上で塩摺りして身を締め、ブツ切して二杯酢に漬け込んでおいた。 少し味見したがツーンと海草の香りが強い美味しいナマコである。 今の時期海の中を覗くと、ナマコが通った後だけはきれいに海草がなくなっている。  ナマコという生き物は、冬の海にたくさん生える海草を片っ端から食べて生きているので、その身体は海草のエキスで出来ていると言っても良いくらいのものだと思う。


  今日の仕事


 リビングの一部に外せない柱が二本残っているが、その内の一本の柱と壁の柱との間を仕切って壁にする。 廊下からリビングに入る口の上部に差し鴨居を入れる。 天井の桁や梁の間の隙間に縁切りの材を当てる。