諸手続き終わる

 リビングの天井仕事を始めて一週間経つというのにまだ仕上がっていない。 まあ、明日には大方終了すると思うが、それだけ面倒だったという事だろう。 だが、これでリビングの天井が全部出来上がったのではない。キッチンと繋がる元押入れだった箇所がまだ残っている。 ここは両建物の下屋の谷間になっているところで、天井までの高さが取れない箇所なのである。 ここの設計はまだ最終的にオフの頭の中で確定していないので、後の仕事として残しておく。 次は同じリビングの床だが、ここは現在コンクリートの土間の箇所と、この家の床面より6寸五分(20センチほど)低い床になっている箇所がある。 いっそのことどちらかで統一されていた方が仕事としてはやりやすいし、多分仕上がりもきれいになるだろう。 床面を壊して全部土間にしてから新たに床をすることも考えたが、そうすればまた廃材がドット出て来てしまう。 やむなく現状のままにして、新しい床仕事に入ることにした。


 姫路の次の物件の裁判所での諸手続きはどうやら終了したらしい。 と言うことはオフが取締役をしている会社に所有権が移ったという事である。 この会社はオフが前の商売をやめた後設立した有限会社だが、当時はまだ前の女房が生きていたので社員が二人いるだけの会社だった。今は社員はオフ一人だけの会社である。 長い間、活動もなし、納税もなしの幽霊会社だったが昨年から動いてもらうことになった。
 姫路の家へは一度出向いて、そこのまだ前の住人が住んでいるのか確認して来るつもりだ。 前に建物を見に行った時は、70歳代ぐらいのお爺さんが庭のところにまだいた。 おそらくまだ住んでいると思わねばならないだろう。 所有権が移転したことを伝えて、今すぐではないにしろ改装仕事を始める前にはどこか移って下さい、と言わねばならない。 同意してもらえない場合は、裁判所を通して立ち退き命令を出してもらうしかない。 それには諸手続きもあることだし、できればそういう事態は避けたいのだが・・・とにかく、今の加西の家を仕上げてそちらに移るまでには立ち退きしてもらいたい趣旨をやんわり伝えておこうと思っている。
 それに今度は中に入って、建物の大まかな保存状況を調べねばならない。 今度の家は建ててから百年は経っている建物で、気合いをいれてやりたい物件である。 とにかく基礎や土台がシロアリが入ってガタガタでないこと祈っている。 多少のことなら曳き屋をいれて建物を持ち上げて、下部に布基礎をして、そこへ降ろすぐらいのことまでしても良いと考えている。 その分売り出しの値段が高くなってしまうのだが、これは致し方ない。
 そこまでやれば、後の仕事はかなり楽になるのである。 なぜなら水平、垂直を基準にして仕事を進めれるからである。
 このことでは最初の綾部の家で苦労した。 家が傾いていると、たとえば床を水平にしようとすれば出来ないことはないが、他の床やサッシ窓などとの整合性が取れなくなってくるのである。 結局傾いた家では、やれやれ、とつぶやきながら、傾いたままの現況に合わせて傾いた仕事をするしかないのである(笑)
    

 今日の仕事


 南北の下がり壁部分の天井を張る。 ここも垂木に止めるわけにいかないので手間をくう。 壁面との見切り材を造る。 これも柱が表に出ている真壁だし、傾斜天井なので壁と天井が直角なベタの大壁のようには行かない。 それらの材に塗装する。