壁を壊す

 壁を落とした。 汚い仕事なので、防塵マスクをしての仕事となる。 以前はマスクなどしているとすぐに息苦しくなるので、付けないでやったりしていて鼻の穴が真っ黒になっていた。 オフは喉が悪いのでしょう!と嫁さんから何度もキツイ叱りがあったので、最近は汚い仕事の場合真面目にしているし、終わった後、喉のウガイも努めてするようにしている。


 落としたのは押入れの横の壁であるが、外側はラスボード下地に接着剤が入った硬目の京壁塗り。 内側は竹小舞の下地に土壁塗りで、仕上げは白漆喰である。 ともにかなりしっかりした仕上がりで壁を落とすのも難儀した。 土壁はそのまま野ざらしにしておくと土に帰っていくが、ラスボードと壁土がごちゃ混ぜになったものは、産業廃棄物となりしかる所で処理してもらうしかない。 最近は産業廃棄物を捨てに行くにもマニフェストを持った指定業者でないとダメだなどとややこしいことを言う。 家などというものは業者に壊してもらうものであって、個人が自分で自分の家を取り壊すなどということを行政は想定していないのだ。 同じことが家を作る場合でも言える。 個人が自分で自分の家を建てることを想定していないので、自分で自分の家を建てます、と建築確認申請の書類の提出しても受け付けてもらえないことになっている。


 この先壁を壊す箇所はいくつかあるので、とりあえず産廃はどこかに積んでおいて、配管業者にでも廃棄物として運んでもらうしかない。 土壁は猫の額ほどの裏庭のブロック塀のところに積んでおいた。 その内に狭い庭に築山が出来るかもしれないなぁ・・・
 石油がなかった頃の昔の家は、どこらそこいら辺にある材料だけを使って造られていた。 現に今日出た土壁の場合も、使われている材料は、竹、縄、木、泥だけである。  最近急激に石油不足が言われだし、ガソリンや灯油が半端でなく値上がりしてきているが、石油などなくなっても、その辺にあるモノだけで家は建つし人は生きていけるのだ。

 
 その石油に関しては、今日は一つのニュースがあった。
 いわゆるヘッジファンドが、石油の値上がりを見込んで投機的な先物取引をしているという話である。 まあ、世に中に儲かりそうなも何にでも投棄し買い占めて、一人大儲けをしようといういう嫌な連中の話であるが・・・
  どう言うことかと言えば、原油が100ドルを超えると予想し、100ドルで原油を買える権利を取得するわけである。 原油が100ドルの大台を超えて価格がさらに上がれば、100ドルで買った原油を売って大もうけできるため、100ドル乗せを狙って先物の大量の買いを入れをしているわけである。 それだけなら損もあり、儲けもあるという何処にでもある先物買いであるが・・・
 腹立たしいのは先週、原油先物が1バレル=93ドルから一気に98ドルを超えてあと一息で100ドルに届くところまで急伸した。 この値上がりは、こうしたヘッドファンドや銀行筋などの投機筋が仕掛けた仕手戦だったと言われているのだ。 しかし、今週初めにIEAが来年の世界の石油消費の見通しの下方修正を発表したら相場は崩れてしまった。 昨日15日午前の時点で、原油価格は92ドル台で推移していて、投機筋のもくろみは一応外れてしまった訳である。 だが、これでこれらの一連の動きは止まったわけではない。 投機筋の「強気」の根本には、伸び続ける需要に、生産が追いつかなくなるとの予測があるからである。 現在、世界中の原油の消費量は日量8500万バレル。 しかし、IEAの推計では中国、インドなどの新興国の需要急増を背景に、消費は30年までに11600万バレルに達し35パーセント以上伸びるとあるからである。 その分増産すれば良いようなものだが、石油輸出国機構は今のことろ増産には否定的である。 投機筋による第二弾、第三弾の仕手戦で、投機的な値上がりが何時起きても不思議ではない状況にある事に変りない。 そのたびにわれわれ庶民は一喜一憂しなければならない、ということが一番腹立たしい。


 http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2007111602064743.html
 

 今日仕事


 午前中壁を落とす。 午後からはこれまで刻んだ柱やヌキを組んでビス留めして、コンパネをヌキに止める。 明日はコンパネにアスファルトシートを張ったり、サッシ窓を取り付けたりする。