経済成長

 昨日電気、電力に付いて調べたが、今日はそれを受けて思いつくままに書いてみる。


 まず、日本のエネルギー消費を見ると、産業用は80年代以降あまり伸びていないが、民生用、運輸用の伸びがほぼ消費量の伸びとなっている形であった。 これは多分、産業分野では企業がコスト低減のため積極的に省エネルギー化に努めてきているからだろうと思われる。
 それは第一に経費の削減につながるわけだが、それだけではなく、その分野の設備を新しくすることで税法で経費として償却出来ることも大きい。 
 それに反して民生用のエネルギー消費が伸びているのは、企業と違って家庭ではたとえ省エネルギー化をしても、それを税金で償却などを見てもらえないこともある。 これを電力を標準よりたくさん使わない家庭の場合、さらに電力が安くなるような措置があればさらなる省エネが進むような気がする。 その財源をたくさん使う家庭から取る、つまり料金を累進性するくらいの措置があってもよい。 お金持ちでセントラルヒーティングやクーリングをしているような家庭からたくさん頂くという累進的な料金制度である。 なにせ今や民生用の内の家庭で使われる電力は全体の三分の一になっている、政治はそこを押さえる手を打たないとエネルギー消費は下がらない。


 現在、日本の取っている二酸化酸素の削減策は、石油の火力発電を原子力発電に漸次換えていくというものが中心であるが・・・

 今回の中越沖地震による原発の火災や事故が起こった。
 電力会社としては想定外の強い揺れを伴う地震だったらしいが、実際のところこの程度の被害で済んでホッとしているだろう。
 万一直下で地震がおきていて、発電が自動停止したとしても、建物が地震で崩壊していれば大量の放射能が外部に漏れ大惨事になっていた。 
 そうなれば年金問題を争点になっている今回の参議院選挙どころではなかったはずだ。 放射能の量にもよるだろうが、たとえば柏崎市から半径百キロメートル以内の住民に避難命令が出たと仮定して、新潟、福島、栃木、群馬、長野、富山それぞれの県の住民は、一体どこへどう逃げればよいのだろうか・・・
 今回の地震を引き起こした活断層発電所の近くにあることは事前には分かっていなかったということらしいが、全国土が環太平洋地震帯にスッポリ入っている日本列島の地下に活断層がないというような場所などはたしてあるのだろうか? 地盤変動が激しく地震の多発国である日本は世界でもっとも原子力発電所の設置にふさわしくないところであると考えたほうがよいし、またそれを大前提としなければならない。
 

 地震の問題はひとまず置いておいても、何よりもおかしいと思うのは電力会社はこれまで原子力発電所を建設するにあたって、一様に原子力発電は安全である、と言う前提を立ててそこを建設の出発点にしている。 電力を得るエネルギーが放射能を出す原子力である以上、原子力発電ほど人間にとって危険なものはない、と言うことを前提にするのがこの問題の常識と言うものだろう。 ものごとの肝心の出発点を逆さまにしていたのである。  極めて危険な原子力発電だが、これこれの理由からそれを建設して発電していかねばならないのだ、と言うことをもって人々を説得するべきなのを、原子力発電は安全である、ということを前提として建設をしてきたそこが電力会社が犯してきた最大の間違いであった。

 そして原子力発電所で事故が起きるたびに、電力会社に対して安全性に万全を期すことと、それは、さらなる安全管理、さらなる安全教育、さらなる安全設備の充実・・・が申し送りされてお茶をにごしている・・・さいわい今日までなんとか大惨事がなく来ている。

 
 今回の地震を教訓に、危険極まりない原子力に頼らない生き方がわれわれはするにはどうあるべきか、ということを論じなくてはならないのではないかと思う。
 そして、それを論じていけば必ずこの問題にたどり着くはずだ
 われわれが現在の生き方の中心に据えて決して手放さない<経済成長>である。

 経済成長がわれわれに豊かな生活を約束する、というのははたして本当なのだろうか?という問について、考えたことのないという日本人などいないと思う。
 ほとんどのの日本人はすでに気づいている。
 だが、依然一方では<経済成長はわれわれを幸せにしてくれる>という神話を信じ続けたいと思っている・・・
 だが、地球上で現在起きていることをもっと真摯に捉えねばならない。 われわれはすぐさまにでも考えを切り替えなければ手遅れになるという、そんなさまざまな警告が、現在地球から発信されている、そんなことはほとんどの人は先刻承知のはずであるのだが・・・


 今日の仕事

 
 寝室のクローゼットの中にしステンのパイプを取り付け、床の一部を手直しする。 二階の床の間の上にヒノキの板を棚として取り付けたのだが、そこの下部を地袋にしてある。 そこへ引き戸を作って入れる。 引き戸は自作した、と言えば大したものなのだが、既存の襖戸の上下を切りとっていわば縮めて作リ直したわけである。 それでも結構手間取ってしまった。 最後に玄関横の窓を格子窓にするため、格子を入れる枠や格子二十本を切ったりして下準備した。 組んで取り付けるのは明日となる。
 久しぶりに一日大工仕事をしたが、丸一日コツコツとやっていると結構疲れるが、好きな仕事なのでアッという間に時間がたったという感じだった。