弥生、三月、春初め

 三月の競売物件が出てきた。
 
 出てきたぞ・・・加古川市に二件、篠山市に一件、たつの市に一件、それにここからすぐ近くなのだが加西市に一件、これは萱葺きの古民家!
 オフ好みの農家物件が合計五件も競売に出てきた。 その内篠山市たつの市はものは建築面積が百坪を越える大きくて立派でしかも経ってから20年程の比較的新しい農家物件である。 立派過ぎ、新しすぎでこれらはパスする。 加古川市の物件と加西市の物件に絞って資料を取って来ようと思う。 好みから行けば文句なく加西市の萱葺き古民家となるのだが、築年不詳だし、かなり古そうなものである。 古いのは一向に構わないのだが、家の傷みようがひどく、かなり傾いていたり、雨漏りしていたりするとその補修に手間隙の時間が掛かり、最終的に金も掛かりすぎ値段が高いものになってしまう。 理想的な家は古くて、建材ものベタベタと手が加わっていなくて、しかもしっかりしたものとなるが、なかなかそんなこちらの都合の良いだけの物件などあるわけがない。
 ともあれ、車で10分もかからないところにある古民家だし、近くへ行けばすぐに分かると思うので、さっそく明日にでも下見してこようと思う。
 もうワクワクしている。 何でこんなに古民家に惹かれるのか自分でもよく分からない。 十年前には古民家などにまったく興味もなかったし、自分が家作りに関わる、そんなことが出来るなどとは思いもつかなかったというのに・・・


 この家を二所帯が住める家にするつもりで二階部分に、リビングに床暖房、トイレと流し台などを設置するつもりだったが、それはやめることにした。 この家をどのように利用するかは、住む人が考えることである。 ともあれ一階部分で一所帯が暮らすには十分な広さがある。 オフの仕事はそこまででとめておこうと思う。 二階に水まわりをを持ってくればいつでも若い世代が住める間取りだけはしてあるので、それで良いだろうと思う。
 


 今日の仕事


 サニタリーの床を張る。 以前の床をまくってあったので、とりあえず既存の床と同じ高さにする。 以前の床は合板のフローリング板を張ってあったのだが、こだわりで杉の荒板を張る。 風呂の脱衣場だった箇所だが、ダイニングの床の高さに合わすには三分程度の板でよいが、そのような厚みの板はないので四分板を買ってプレナーを借りて削った。 捨て張りの板がカンナ掛けされている綺麗な板となった。