馬鹿じゃやれない・・・

 洗面と脱衣所の部分の壁と天井を壊す。 ここに今度はトイレも持ってくるので一坪の空間ではやや狭くなる。 そこでダイニング側に二尺ほど出たところに新たな壁を作ることにした。 現在のダイニングキッチンは15畳ほどあり、やや広すぎるくらいなのでこれでかえって好都合なのである。
 そこで既存の壁は風呂側だけを残して全部壊すことになるが、とりあえず外部側だけは残して二方向の壁を撤去する。 ところが一つの壁が土壁だし、床より低いところ1・5メートルに差し鴨居が入っていてこれを外さねばならない。 ここはおそれく以前土間だったのだろう。 その時の大きな差し鴨居が残っているのだが、床を取り付けた分だけ位置が低くなり、とりあえず中レンの窓の鴨居にとしてあった。 その上下の壁部分を撤去する。 昔、東映のヤクザ映画に唐獅子牡丹シリーズというのがあって、高倉健がテーマソングを唄っていた。 その中に、♪馬鹿じゃやれない、利口じゃやらぬ〜、という歌詞があったが、まさに古民家のリフォームというのはそのセリフ通りの仕事である。 土壁撤去は大変だけでなく、メチャ汚い〜の3k仕事そのものなのである。
 壁を撤去して、差し鴨居を両側を切り落として外し、柱、釣り柄なども取り去る。 ダイニングと一続きのガランボウになった空間が出来た。 部屋は広いくなったが、寒〜い。 それはそうで元壁の部分に床に長く穴があいていて縁の下から風が吹き上がってくる。 とくに今日は寒く、いわゆる寒の戻りの日だが、何もわざわざこんな寒い日に壁を撤去しなくても良よかったのになぁ、とうらめしく思う。


 設備屋よりキッチンのカタログが送られてくる。 昨日システムキッチンをあしざまに言ったが、それを見ていてシステムキッチンもかなりリーズナブルなものが出てきていることを知る。 昔はシステムキッチンといえば、台所のサイズや大きさに合わせて一つ一つ特注で設計して作っていたのだが、所詮キッチンなんて何処も同じようなものであるし、既存のサイズを大量に作っると安くなるので、今度はそれに合わせてキッチンを設計するようになってきたということなのだろう。 それならばシステムキッチンの台所というのはウリになるので導入することにしよう。 ただし、クラスが上の造りでシンクとガス台が一体になっているだけのシンプルなもので、吊り戸棚などは必要ない。 これだとさほどお高くならないようだ。

 

 今日の仕事


 新たにサニタリーを作る箇所の壁と天井を壊した。 明日からはここに新たに柱を入れて壁を作り直すことになるのだ。