ゲンゲ

 昨日買ってきた塩ビのパイプを塞ぐキャップのサイズが違っていたのでホームセンターへ取替えに行った。 ついでにスーパーに立ち寄ると、開店してしばらくした時間帯だったので店員が納豆を棚に並べているところだった。 うれしや!うれしや!逢えなかった恋人にようやく巡り合った!ようなものだ。 三個パックを三個買ってきた。


 鮮魚コーナーにはゲンゲが売っていた。 ゲンゲと言うのは日本海の深海にいる30センチほどの細長い魚で、全体がこんにゃくのようにブルブルしている魚である。 見るからに気持ち悪いゲテモノという感じの魚なので、値段もきわめて安い。 昔は下魚として蒲鉾の原料にされたり、ブツブツ切って鍋料理に入れて食べるぐらいの利用だったらしい。 ところがこの白身だが水っぽい魚を数日間冷蔵庫で乾かして半渇きになった状態で開いて天麩羅にすると、何んだ、何んだ、これ!というくらい美味しい。 またかなり時間が掛かるがカラカラになるまで冷蔵庫で乾かして、干物として焼いて食べても甘みが出て美味しい。 さっそくワンパック買ってきた。


 左官屋は仕事が一段落したので、明日からしばらく他の現場へまわると言う。 そこで午後から左官屋の家の近くにあと訊いていた古民家の空き家を二人で見に行く。  以前、古民家が静かなブームだった頃に、いくつかの業者が売って欲しいと言って来ていた家だと言う。
 遠目にはしっかりしているように見えるが、近づいてみると下屋の部分はところどころ雨漏りし始めている。 古民家なので躯体はしっかりしているようだが、人が住まなくなってからすでに20年ほど経っていると言う。 このボロボロの家を再生するにはかなりの時間と手間がかかるだろうし、当然お金も掛かるだろう。 と言うことは売り出し価格が高い物件になってしまうということだ。 たとえタダであげるといわれてもこの家をリフォームするのはパスしたい、と答える。


 今日の仕事


 昨日の仕事の続き、大引きと柄をビス留めする。 根太に二寸角を使うので大引きがまわりの土台よりも位置が低くなる。 大引きを固定するため柄に根ガラミを宛てておいた。 根太を大きさに切り伏せて大引きにビス止めする。 母屋の和室で使われていた四分の板を床板下地として使う。  
 この荒板は昔の材で幅が一定しないので、乱に張るのはかなり面倒なので、仕方なく繫ぎ口を揃えて張ることにした。