好きなことと嫌いなこと

 右腕と右手が少しだるい。 とくに右手は朝起きた時に少し強張っているし、腕の筋が軽い腱鞘炎を起こしているようだ。
 働きすぎなのだろうか? 自分では決してそうは思わないどころか、なかなか思うように仕事は進まないなぁなどと不満ばかりが残っているのだが・・・。 けれど以前に比べると間違いなく仕事は早くなっていると思う。 と言うか、だいたい同じような似たりよったりな仕事内容なので慣れて来ているのだろうと思う。 段取りで手間取ることも少なくなったし、あまり考えたり悩んだりしないまま仕事が出来ている。 その分緊張感が薄れて飽きが来そうなものだが、もともと木を触ることが大好きだから今のところそのような気配はない。
 材木も好きだが、立ち木も好きだ。 この地は京都府の田舎と違って、ヒノキや杉の植林が進んでいなくてまだまだ雑木の山が残っている。 山際の横の道を通ると雑木は今は冬枯れた木立ちになっている。 そのような木々を見るだけで心の内側のほうからうれしさがこみ上げてきてザワザワ、ゾクゾクしてくる。 田舎の自宅にも一時は通信販売で苗木を買って、次から次へとたくさん植えた。 大手の種苗会社は多数の園芸種の草花も扱っているが、草花にはまったく関心がいかなくて関心がおもむくのはほぼ木の苗だけだった。 植えて好きな木は山ボウシ、エゴ、夏ツバキなど、あまり主張が強くない楚々とした感じの木が好きである。 大木になるので庭木向きではないが桂の木、朴の木、栃の木、それに高地に生えるブナなどが大好きだ。
 いわゆるアウトドア的な自然派なのだろうが、畑仕事などは好きではない。 一時畑を耕して野菜などを作ったのだが、二、三年で嫌になってきた。  
 暑い夏の草むしりが大変であるし、それよりも野菜をつくるというのはほぼ毎年決まったことを、同じ時期に昨年とまったく同じことをするわけでとにかくそれが面白くなかった。 自然派だが農耕向きではない。
 
 
 今日の仕事


 午前中照明器具のうち天井のシーリング灯が届いたのでさっそく二階のリビングの天井に取り付ける。
 本来ならこれは和室の座敷につける予定の器具だが、最近は5時ごろになると室内が暗く細かい仕事が出来ないので、とりあえず二階に取り付けておいた。 その後床の間に地袋の天板を取り付ける仕事に入る。 綾部から持ってきた一尺半の幅で厚さが1・5寸で3メートルの破風板を六尺五寸に切ってカンナを掛けた後、サンドペーパー付きのサンダーで磨く。
 一尺五寸(45センチ)では天板としての幅が足りないので、材木屋から六寸幅の足場板を買って来て継ぎ足す。 ついでに二階の三箇所の明り取りの小さなサッシ窓も注文を出しておいた。