35度の夏

 連日暑い日が続く。 綾部市の今日の最高気温は35度。 明日の予想最高気温も35度である。 それでも今朝の3時から6時までのいわゆる最低気温は23度で涼しく、今のところけっして寝苦しい熱帯夜ではない。 それに風がなく寒暖の差のせいか最近は朝起きるとたいていあたり一面に白い霧がかかっている。
 今年の夏は、いわゆる夏らしい夏である。 オフは夏がけっして嫌いではないので、汗をかきながら水分をがぶがぶ取りながら頑張っている。
 夏は付けっぱなしのクーラーの下で一日過ごすのではなく、汗をかいて疲れ果てて、ビールでも飲んで夜は熟睡するのが一番健康的だと思う。
 それに涼しい朝に早く起きて身体を動かし、暑い昼は昼寝をするくらいが一番だろうし、昔から日本人はそのようにして暑い夏を過ごして来たのだと思う。


 今日の仕事


 助っ人のS君の後を継いで前の便所の屋根仕事をする。 
 S君の仕事は、前の桁の上に柄を立ててその上に横から来た振れ止めが乗りその上に新しい桁が掛かっている、屋根を受ける前側が終わっている。 今日やったのは屋根の真ん中の部分で以前の母屋の上に(両側は振れ止めの上)に柄を立てて新しい母屋を乗せる仕事である。
 まず、一応S君が寸法を計って母屋に墨を入れてあり、ホゾ穴を掘るべきところにドリルを入れてあるのだが、人のやった仕事は受け継ぐにはもう一度自分で現場の寸法を取るところへ戻らないと始められないものである。 お昼前には母屋にホゾ穴を掘り、ます両脇の柄にホゾを作った。
 午後からは母屋を屋根の上にあげて、納めてみて真ん中の柄の高さを決める。 ところが4寸(120ミリ)角で4メートルの母屋を一人で屋根の上に上げるのはそう易しくない。 ほんの少し飛び出している振れ止めの角に片側を引っ掛けて片側を持ちながらそろそろと梯子を上ったが、最後のところで引っ掛けた向こう側が外れたのであわてて手を離し母屋を下へ落としてしまった。 今朝から隣の家にアルミの二階ベランダを取り付けにきていた若い職人が、大きな音に驚いて手伝いましょうか、と声を掛けてくれた。
 職人同士は相見たがいだが、こんな時は本当に助かるよ。 その若い職人に先に上にあがっていてもらって片側を押さえてもらい、オフが母屋のもう片側を肩に乗せて梯子をそろそろ上がり、重い母屋だが難なく屋根の上に揚げることが出来た。
 角を落とした垂木掛けを壁面に止め桁とに垂木を乗せ、真ん中の柄の寸法を取って、それにホゾをつくり母屋を納める。 その後は垂木を大きさに切り等分に屋根に並べ墨を打ったところへ留めていく。  垂木は屋根の傾斜が緩くなった(いわゆる2寸勾配)ので、二寸角の垂木なので軒の出も少し短くして、二尺程度に抑えた。 雪の多いところでは二寸角垂木で二尺では出しすぎで危ないが、この地なら大丈夫だろう。
 少しややこしい手前の端っこの垂木二本を除いて垂木を母屋と桁にビスで留める。