相楽郡和束町

 ネットで古民家情報を毎日検索しているが、その中で京都府の南部の、つまり奈良県との境の方は今までまったく見てなかったが、相楽郡和束町というところに格安の農家物件があった。 しかし、そこは神戸の嫁さんのところからは遠い・・・いや、正確にはさほど遠くなくて、せいぜい神戸から篠山へ行く程度の距離なのだが、途中に大都会の大阪があるのでついつい遠く感じてしまう。
 と言うことは、そこは神戸から大阪へ出る程度の距離だということだし、京都へならもっと近いし、奈良市へはその京都よりもさらに近い。 そんなどこへ行くのも便利な場所に、田舎が残っていて、しかも格安の農家物件が売りに出されいている! これは捨てておくことはない・・・と思い、さっそく京都の友人の所へ電話した。 おせっかいだと思うが、買わないか・・・と。
 彼は知恵遅れの娘と二人で伏見の賃貸しの公団住宅に住んでいるが、家賃を10年家賃を払い続ければ・・その家の売値程度の金額になるはずである。 最近彼は、俺の60年は何だったのだろう・・・と考え込んでしまい、引きこもり気味なので、気分転換にもなるしなぁ・・・と思ったが、答えはノーであった。 まあ、致し方ないなぁ・・・


 今日の仕事


 キッチンのカウンター作りの二日目。 
 昨日はカウンターを乗せる台枠を組むまでやっていたが、今日はその台枠に腰板を張って行く。 台枠に溝を切り込み、そこへサネ加工してある腰板を落とし込んでいく。 腰板部分は一坪弱なので、天井に使った板が余っていたのを利用した。  台枠に上から天板を載せてみるが、やはり84センチの高さのキッチンにカウンターを取り付けるといかにも大きく、圧倒的な存在感がある。
 キッチンカウンターはここを利用する女性がオフの嫁さんのように背が低い人の場合を考えて、大工仕事としては一応高さを簡単に落とせるような組み方をしてあるが、蛇口の位置などの配管工事だけはどうしようもない。 しかし、その時のことも考えて、見た目には分からないようにして作業しやすい大きな点検口を設けておくことにした。 こんなところまで気を配るとは、やはりオフは平成のカリスマ古民家リフォーマーであるぞょ。
 
 ただ問題はカウンターで幅が45センチもある両耳付きの板である。 これは本来切り妻屋根に取り付く破風板なのだが、厚さが4・5センチあり、長さも3メートル60センチある桧の一枚板である。 これが小さな節はあるが7500円とメチャ安いのでカウンターに使うことにした。
 まず一つはこれを切ってシンクに沿ってL字形に並べるつもりだが、そのキッチリした繫ぎが上手く出来るかとい問題。 それとこんな幅広の板をカンナを掛けるのは至難だということである。 カンナを掛けるのは電動の大型プレィナーがあればあっという間に平らに削れてしまうが、そんなものはない。 手で持つオフの電動カンナでは幅が10センチ程度の巾しか削れない。 仕方なしにそれで削ったが、スジが出来る・・・そのスジを消そうその横を削る・・・またスジが出来る・・・の繰り返しで・・・せっかくの表面がスジだらけなものになってしまった。 ああ、やれやれ・・・平成のカリスマを返上します。

 明日はそのカウンターを工夫してL字形に繫いでみるつもりだ。 頭の中には一つのアイディアがあるが、はたしてそれが上手くいくかどうか自信はないが・・・