漆喰の天井塗り

 入梅しそうでしない状態が続いている。 ここ三日間ほどは日中蒸し暑くて、アンダーシャツ一枚に前掛けをして仕事をしている。
 五月末に嫁さんのところへ行った時、この仕事に入って一度も切っていなかった髪の毛をカットしてもらった。 今は前髪も垂れてくることもないのだが、バンダナを巻いて仕事をしている。 そうしないと気合いが入らないというか、何か頭がスカスカした気分になる。
 
 一昨日左官材料店に行った時、そこの親爺に漆喰の天井塗りとか、珪藻土の土間塗りについての注意点をいろいろ訊いた。
 親爺さんは半ばあきれて、一丁前の職人でもそんな仕事はある程度熟練になってからするのに、にわか左官屋がそんなことをやろうとよく思うもんだよ、と言って笑っていた。
 土間塗りをする珪藻土はそんなに売れるものではないので、店に置いてないのでメーカーに注文となり後日入荷となるとのことだ。
 土間の珪藻で塗りは本当は玄関というより、キッチンを珪藻土の土間にして素足で珪藻土の土間の上を歩くようにしたいと考えているのだ。
 珪藻土モルタルなどと違い冬場など足に冷たく感じないだろうし、夏場もやや冷たくて気持ちよいと思う。 この試みは次の家でもためす課題として取って置くつもりである。 問題はその場合床暖房が出来るかということになるが、もともと珪藻土はシチリンに使ったりするから熱の変化には強いだろうが、使われている接着剤が熱に強いかの問題だけだろうと思う。 一般に接着剤などは低い温度に弱いが、高温には強いはずであるから多分大丈夫だと思うが・・・。
 土間塗りの珪藻土に床暖房を埋め込むのは、オフが初めてになるだろうか・・・多分そんなことはないだろう。 世の中にはおかしな奴が結構居るもので、きっと誰かがすでに試みているだろうと思う。
 そう思ってネットで検索してみると・・・やはりいたいた! 下地のコンクリートに床暖房を入れたり、割れ目が出来るのを心配して、わざわざ伸縮目地を入れたりしながら使っているのもあるようだ。 
 

 今日の仕事


 壁塗り、正確には天井塗りと壁塗り。
 昨日でリビングの壁塗りは終了して、いよいよダイニングとキッチンの天井塗りである。
 塗るのは既存の低い天井で、せいぜい三畳ぐらいのスペースとそれに付随する下がり壁部分である。 珪藻土は練った状態で粘りがないので、剥落しやすいだろうから、天井塗りは粘りのある漆喰を使う。 やや水分を控えめにして重い生地の状態で塗っていった。 腕を上にあげての仕事だから、しばらくやっていると腕が重くなってくるので、休み休みしながらの仕事となる。 塗っていると鏝から裏返った生地がポタポタと落ちる。 左手に持っているコテ板でそれを受けるのだが、受け損なって床へ落ちていくのもけある。 脚立を下りた時、それを鏝の先ですくい取ってセコイがそれも使う。 全部塗り終わったのは4時半ごろだったが、草臥れ果ててソファーへ倒れこむのと同時にそのまま眠ってしまった。
 昨日、今日と少しがんばりすぎで、箸を持っても重く感じる。 壁塗りは和室の縁側部分だけで後二日もやれば終わるのだが、しばらく他の仕事をすることにする。