光の筋

 朝から日が差し込んで良いお天気である。 寝室は東側に出入り口があったのだがリビングを広げるため塞いでしまったので以前のように朝から日が差し込まなくなった。 というのは正確ではなく、部屋の一番奥に東に向けて1尺(30センチ)幅で1メートルほどの縦長のルーバー窓を取り付けたのでそこから朝の光は一応入る。 目が覚めた時に全面的に部屋が明るいより、フェルメールの絵のように光が筋となって差しているのを見るほうが趣があるものだなぁと今朝あらためて思った。
 昔の日本の家は窓も少なく夜だけでなく昼間も真っ暗だった。 谷崎の陰影礼賛ではないが、そんな暗い中で節穴の隙間から差し込んでくる光の筋を見るのは不思議な喜びがあったのだろうと思われるのだが・・・。
 とくに日本画だが、暗い光の中で見るとぜんぜん違う趣でみえるのに驚く。 使っているのが泥絵の具のせいだろうかよく分からないが・・・美術館での展示などももっと暗くして見せるのが良いように思えるのだが・・・行灯の揺れる光などで見るとさらに良さが倍化される。
 それを知ったのは田舎に好きな日本画の絵描きさんがいて、オフはその人の作品を持っているのだが、電気を消して過ごそうというスローナイトの日に蝋燭を灯してすごしていて、ふと見た彼女の作品が明るい光の中で見るのとはぜんぜん印象が違っていた。 その絵の持っている良さというか、作品のもつ奥深さにあらためて驚かされたたのであるが・・・
 

 
 昨日の買い物で竹の子を買った。 毎年この時期皮付きの竹の子を買って糠で茹でて食べるのだが、今年は忙しいのですでに茹でて皮をむいてあるものを買ってきた。 竹の子は腐りやすいし、行ったのが夜だったので、茹で立てと書いてあったが半額になっていた。 それで夕飯に竹の子ご飯を炊いた。 だがいまいち美味しくない。 上手に茹ですぎてあるのか旬の竹の子特有のエグミがまったくないのだ。 やはり春の野菜はほんのわずかなほろ苦さだとか、軽いエグミが欲しい。 その味を舌に感じて春を食しているという感覚がして、とどこおっていた血が活性化するような気分になれるのだから・・・つぎに買い物に出たら今度は皮付きを買ってきて家で茹でて、もう一度竹の子ご飯だ。
    

 今日の仕事


 今朝は壁仕事にはいる前にこれまでにやり残している駄目仕事を片付けておくことからはじめた。
 リビングの排水の点検口の蓋の引き手を止める長いビスを買ってきたが、サイズが合わなかった。 ホームセンターまで行くには20分以上かかるので往復すると小一時間ほどの時間が無駄になってしまう。 蓋に使った床板が厚くてビスが短いいのだから、床板を裏から削り取って薄くすればビスが効くワケだと気が付き蓋の裏板を削り取る。 ビスは留まったが点検口の真ん中に走っている床暖房の銅管に止める裏カバーが当たってしまうなどなど・・・と次から次へと細々とした仕事が出て来る。 そんな仕事を一つ一つ片付けていって壁下地仕事に入れたのは夕方だった。

 新しい天井は大引き天井で、天井を支えている大引きをさらに受けているのが隅の大引き受けだが、これが大壁になると壁がふくらみ壁の中に隠れてしまう。 それでは部屋の締りがつかないので、大引き受けに横から材を取り付けて大壁でも大引き受けが表に出てるようにする、そんな仕事から壁仕事に入った。