股引

 いよいよ二月であるが、雪が消えた。 今まで雪の下になっていた田んぼの土が見えてきている。 まだまだ山の斜面や家の軒の下には屋根から落ちた雪などが積みあがっているが、まあそれでも土が見えてくると冬が去ろうとしている感じが実感できて、なんだかホッとする。 この後、立春になるがちょうど見計らったように寒波が来ると予報で伝えている。 立春を過ぎれば寒波が来て雪が降ってもその雪は日が差せば消える。 それだけ日の光が強さを増して暖かくなっているのだ。 ただ二月は戸外を吹く風はまだまだ冷たい。

 先日来ズボンの下に股引をはいている。 関西ではパッチと言い、最近では一般的にズボン下とも言らしい。
 子供時代を別にすればこれまでオジンくさいということもあって股引ははいてこなかった。 べつに痩せ我慢していたわけではないが、冬場に寒いところで仕事をすることもなかったからだ。 先日ホームセンターに一着だけ残っていたのがあり、素材は厚手のフリースでわざわざ店長お勧めの品とでかでかと書かれていた。 その時は買わなかったのだが、次にいったときもまだ売れていなかったので、それならば買おうと思ったわけである。
 最初は少しモコモコするのが気になったが、これが実に暖かくて手放せなくなってしまった。 最近は体重が減りお腹が引っ込んでズボンが緩いのだが、これを下にはいて上に綿パンをはくとちょうどよい具合なのである。
 

 
 今日の仕事


 天井下の壁の下地仕事をする。
 キッチン上に既存の低い天井面の断面が見えている。 プラスターボードにクロス張りであるが、胴縁で横桟を作りそこにボードを打ち付けてある。
 そこへ2寸(6センチ)角の垂木の一面に溝を付けたものをはめ込み、その垂木を天井の縁としてその上に壁下地を桁の下まで立ち上げていくという仕事である。 まことにおかしな仕事だが、これも既存の天井をなんとか生かすため考えた苦肉の方策である。
 8尺(2・4メートル)ほどのキッチンの上を仕上げて、もう一箇所の12尺(3・6メートル)の長いスパンの垂木に溝を掘って天井面を整理するまでやって、単管を買いにホームセンターへ行く。 4メートル4本、3メートル6本、2メートル3本、足場板4枚、直行クランプ一箱買って帰る。
 明日は玄関にこれで足場を組み、どうも気に入らない煤竹の天井のやり直しをする。 それが終わればいよいよ部屋を壊しリビングの天井と壁の仕事、それに配電盤の付け替えなどに掛かる。