地松を挽き割る

 昨夜二十日締め、ということで材木屋の請求書がまわってきた。 今回は木工建材フェアーで、設備機器をはじめたくさん買い込んだので、支払い額も大きいだろうと請求書を開けてみると、何と五十万を超えたいた。 多いのは覚悟だが、オフのつもりではせいぜい40万ぐらいだったのに・・・と調べていくとクローゼットの扉が4枚で20万円となっている。 たしか定価の半額なので4枚で5万円だったと聞いていたが・・・たとえ無垢の材で造った扉とはいえ一枚がその値段とは!と驚いた。 しかし、考えてみると20万も出せばかなり程度のよいクローゼット本体が買えるはずである。
 さっそく今朝電話をすると、あっさりと向こうの間違いと分かった。 なにかと人騒がせな会社だ。


 今日の仕事


 ダイニングの天井仕事の続き。 まず朝一番、昨日一度目の塗装をした梁や大引き受け、大引きなどに二度目の塗装をする。
 柄を繫いでいるヌキが丁度天井面に来るので、ヌキ穴を上へ広げ両側からクサビを打ってその位置を少し上げて置く。
 午後から上の梁のところで煤竹のアマ天井を受けていた古い材を三本降ろしてきて、煤が着いてゴテゴテの表面をタワシで水洗いする。
 この曲がった古い材を大きさに切って意匠で大引きの下に取り付けるつもりなのである。 それにしてももし外すことが出来るのなら、柱や梁も全部外して一度水洗いしたいものである。
 玄関上の煤竹を並べた天井だが、どうも気に入らないのでやり直すことにする。
 その準備に足場に使う材を何本か上まで持って上がったが、前の天井を撤去した今となっては二間(3・6メートル)の高さから下を見ると怖い。 少しやりかけたが、やるのならビデで足場を作ってやったほうが安全だし仕事もハカが行くと考え直し、とりあえずいったん中止とする。
 洗って干しておいた材はまだ濡れていたが、一本の丸太は大きさもちょうど手ごろでそのまま切ってつかえそうだが、他の角ものは挽き割らないとやや太い。 この二本は角は取ってあるが少し曲がっていて材で地松である。 これに墨付けをして丸ノコで縦引きしていく。 地松は硬くて小さな丸ノコでは力が弱く、たちまち煙が上がってくるし、その煙が目に滲みて痛い。 最初片面1寸(3センチ>切り目を入れて、その上からさらにもう1寸深く入れ、裏返してまた1寸切り目を入れ、さらにもう1寸深くして挽き割るのだが、丸ノコが焼けてすぐ熱くなるので、他の仕事をして何度か冷やしながらの仕事である。 その間に朝の塗装もかなり乾いていたので、大引き受けに大引きを入れる。 これでようやくこの大引き受けと大引きの上に端から天井板を並べながら張っていける状態になった訳である。
 天井板は後で塗るのが大変だから、明日にでも張る前に塗装を二度かけておくことになる。 結局地松は一本だけ何とか挽き割ったが、丸ノコの刃が焼けて真っ黒になってしまった。 挽き割る地松があと一本あるのだが、こちらの材のほうが少し太いのでどうしようか思案中である。