アイランドキッチン

 現在のキッチンだが、ガス台、調理台、シンクなどが窓際に一列に並んでいる良くあるタイプのキッチンである。
 その前側にデコラ張りのカウンターがあり、おそらくそこで前の家人は一列に並んで食事していたのだろうと思える。 なんだか昔見た映画の「家族ゲーム」みたいだが・・・。
 一列キッチンはそのままにして、そのデコラ張りのカウンターを撤去して、そこにもう一つ大型のシンクを置いて、いわゆるアイランド式キッチンにしようと考えていた。 しかし横から3分の1の位置に柱が一本立っていて、それが邪魔をしてどう寸法を取ってもジャンボシンクを置くことが出来ないし、たとえ置いてもきわめて仕事がしにくい。 悩んだ末ジャンボシンクを90度回転して窓際と垂直に置く形のアイランドキッチンを考えた。 その代わりガス台をL字形の位置、つまり新しいシンクの後ろ側に持ってきて、それの横に冷蔵庫を置けば食事作りの動線が極めて少なくて済みそうである。 そしてその垂直のシンクの前に板でカウンターを造り付けて、その前にテーブルを置けばセミオープンなダイニングとなる。
 板のカウンターは切妻の家の屋根によくある破風板を使えば天然無垢材で材料費が1万円以下と安くつきそうなので、ヒノキの破風板を使って自前で作ろうと思っている。 破風板は1寸5分(45ミリ)とやや薄いから、垂木を板の下側の縁に取り付けて、厚く見せるという少々姑息な手を使ってみるつもりだ。
 そこまではよく出来た設計なのだが、ダイニングへの出入り口がちょうどそのジャンボシンクの真横に来てしまう。
 入り口を入ったらすぐそこで食事の用意しているキッチン、というのも間が悪いので、出入り口とキッチンとの間に目隠しになるパーティションを何か考えなければと思っている。 
 それに出来ればキッチンで作業するフロアーを少し下げて、テーブルの座る人との目線の位置を同じに高さにもって行きたいと思っている。 そうすれば作業をしながらテーブルの人との会話も自然に弾むだろう  
 だが、この家のキッチンの床下の隙間がきわめて狭い。 そこで苦肉の策だがキッチンの立ち位置だけは床を張らないで珪藻土のタタキ土間にしようかなどとも思ったりする。 そうするとそこの床暖房はどうするの?・・・とまた問題が出てきてしまって、設計は行ったり来たりである。


  今日の仕事


 ダイニングの天井造りだが、今日で三日目に入る。
 高いところの仕事なのでなかなか思うように進まないが、一応大引きの受けを天井周りに配した。 この寸法は三寸五分(10・5センチ)の半割り材で、やや大きいが普通の天井でいえば廻り縁のようなもので、これに大引きが掛かって来てその大引きが天井板を受ける。
 この家のリビングとダイニングはL字形のワンフロアーで、天井は梁二本が渡っていて三つの部分に分かれている。 一つの天井下はリビング、二つの天井下がダイニングとキッチンの一部となる。 そのうち現在撤去されているダイニングの二つの天井に大引き受けをまわしたわけである。
 明日はこれを固定して、大引きを掛け渡す仕事となるが、梁の上の柄を繫いでいるヌキを取り外し新たに取り付ける仕事もある
 今朝杉の4分(12ミリ)の厚さの天井板が入ってきた。 15坪分もあるが、おそらく10坪分ほどで十分間に合うのではないかと思っている。 先日の木工フェアーで買ったものだが、15坪単位の売りで10坪分にばらして買うのとそんなに値段は変わらないという。 余るから内部に腰板にでもして張ろうかなぁとも思ったのだが、どうするかまだ決めていない。
 その外、展示品なので定価の半額だった大小便器とクローゼットの扉4枚、型が前のだからと定価の3割の洗面台、床下地の垂木などなどが入荷して、置き場に困るほどの賑わいである。