小さな事故

 昨夜、夜中に目が覚めて、しまった!と思った。
 昨日苦労してやった天井裏での仕事は、何も今する必要ない仕事だったと突然気が付いたのだ。 まったく必要ない、とか無駄だったということではないが、既存の天井を壊し天井の高さを上げるなら、天井を壊した後で下から脚立でも立ててやれる仕事だったと気が付いたのだ。 無駄なことをしてしまって腹が立つというより、やれやれ、と苦笑が漏れる程度のことだったが、そもそも満足できる仕事ではなかったから、その時もう一度やり直せば良いさ、と考えて再び夢の中に戻った。


 今日の仕事

 久しぶりの朝からの青空である。
 たまっていた洗濯物を干してから仕事にかかる。
 庭にはまだ屋根から落ちた雪が硬くなって積もっている。 

 昨日作った天井裏への蓋に塗装をしてから、予定していた天井裏の掃除を中止して、外壁塗りの準備にかかる。
 まず高さの調整できる足場をアジャストして、前に使ってナイロンの砂袋に入れて密封しておいた砂漆喰を取り出してみたが、やや硬めだが何とか使えそうである。 漆喰は水ではなくて空気中の二酸化炭素と結合して硬化するので、密封して空気に触れないようにしておけば二週間ぐらいなら硬化しないのでもう、一度練り直して再使用が出来る。
 ミキサーに漆喰と砂それに水を入れ、さらに先日の残りの砂漆喰も入れてかき回しておいて養生テープをヌキや柱に貼っていく。
 気温が少しでも上がって来るようにゆっくりやる。 先日上塗りをした箇所の養生テープを今頃やっと外す。 この間天気が悪く延び延びになっていた訳だが、こちらは空気に晒されていたのでかなり硬化してきていた。

 早めの昼飯を食べてお昼ごろから外壁塗りを始めるが、ちょうどその頃から日が翳ってくし、肌寒い風も少し吹いてくる。
 漆喰を気温5度以下では塗らないほうが良い本に書いてある。 少しあせって塗り始める、がよく練ったせいか材料の延びはけっして悪くない。
 今日塗ったのはもともと土壁に漆喰を塗ってあった箇所だが、先日左官材料店で教えてもらい既存の壁にシーラーを塗りその上にモルタルを下塗りした一坪ほどの壁である。 塗り終わりナイロンの網を表面に伏せて使った道具を洗い終わって三時だった。 これで明日漆喰を上塗りするのだが、もう一日お天気が続いて欲しい。 予報では曇り時々雨で最高気温が7度となっている。

 その後昨日塗料を一度塗りした竹小舞に二度目の塗装をかける。
 その準備をしていて、外しておいた襖戸を倒してしまい、それが運悪くストーブの上に倒れ上に乗せてあったヤカンがひっくり返った。 ストーブは自動で火が消えたが、ヤカンのお湯があたりにこぼれてしまった。 ここの家を改装にあたっての最初の事故らしい事故だったが、さいわいたいしたことはなく床下の板が濡れただけで済んだだけだった。

 塗装も終わり、まだ時間があったので天井裏に登って今後の仕事の進め方を考えるが、まだ、これで行こう!というプランはなかなか浮かんでこない。