古い友人

 昨夜は大学時代の古い友人に電話を入れた。 彼と連絡を取るのは数年ぶりである。 彼とはちょっとしたいざこざの経緯があって連絡が途絶えていた。 だが、しばらく期間をおいて連絡を入れて関係を戻そうという気持ちは当初からあった。 先日神戸で嫁さんのやはり古い友達がフラメンコショウの小さな公演を催した時に、オフの大学時代の古い女友達と会い、彼女がまず連絡を入れて仲を取り持つわ、と言ってくれた。
 その後その彼女から、共通の古い友達はどうも引き篭り気味だから早く連絡を入れてよ、と連絡を受けていた。
 昨日の電話にによると彼は仕事で仕方なしに外へ出る以外は、ここ2年ほどめったに外に出ようという気が起きないということらしい。
 ただ最近は公団のアパート内で料理、とくにパンやケーキ類を造ることに精を出しているらしい。 およそモノを作ることに関心がなかった男だが、引き篭もりといってもそれならば大して心配することもないようだ。 しかし、電話で1時間半ほど話したのだが、その間こちらは漫才の大助花子の大助の程度の受け応えしかしない間に、相手は花子顔負けぐらい喋くりまくっていた。 これは大丈夫だ。


 今日の仕事

 朝起きた時室温で5度だった。 漆喰塗りは気温5度以下ではやらないように、とものの本に書いてある。
 仕事を始めるのを9時半まで遅らせる。 昨日塗った中塗りの砂漆喰の上に漆喰を水で練った状態のもの本漆喰を塗っていく、これが仕上げ塗りとなるのだが、お城のように壁を厚くするためには、この行程を何度も繰り返して少しずつ壁をぶ厚くしていくわけである。

 塗り終わった頃ヤスが来て、午後からは彼にその隣の壁面に砂漆喰で中塗りをしてもらう。

 その間に材木屋へ出かけてヒノキをヌキに挽いてもらったものを取りに行き、それで正面の南側の下屋の垂木の間に挟む面倒板を作る。 最近はたとえ節だらけだろうともヒノキ、ヒノキで、それ以外の材を使う気になれない。
 垂木間の寸法はそれぞれ全部微妙に違うので一つ一つ寸法を取りながらである。 どういう訳かこの家の正面に当たる南側の下屋にはこの面倒板が入れてなかった。 それでいて縁の下の手前の柄の間を枠付きのベニヤでぴっちり塞いである。 どちらかといえばすることが逆なのじゃないかなぁと思うのだ。 面倒板が入っていないと強い南風が吹いた時など天井の上に風が入ってくるので、この家は茅葺だからとくに埃など天井上で舞い上がり、それが隙間から落ちてきたりすると思うのだが・・・そして縁の下を塞ぐのは風の流れを塞ぐことで、地面に接した縁の下だからとくに湿気がこもりやすいはずで、建物に良いことはないと思う。
 ともあれ今日のところは三十弱の垂木間の寸法を取り、その大きさにヌキを切り、それに塗装をしておいた。 取り付けは明日の仕事だ。