親と子

 娘と息子が昨夜それぞれのネグラヘ帰って行った。
 オフには三人の子供がいる。 今回訪ねた来たのは中の娘と下の息子で、二人はまだ結婚をしていない。 もう一人の息子はすでに結婚して子供がいて、もうすぐ二人目が生まれる。 三人の子供たちはそれぞれ首都圏周辺に住んでいて、それぞれなんとかしのぎをして暮らしている。


 昔、子供たちには教育費だけは出すが、その後のことは全部自分のの力でやっていけ、と言った。
 結婚も結婚式も全部自分の甲斐性でやるようと言い、相手が決まり結婚式の日取りが決まり案内をを受け取れば、花でも持って出席するよ、と言い置いた。 
 一番上の息子はそれを受けて、結婚をしたが二人の話し合いで、写真を撮るだけの地味婚で済ませてしまった。 結局、花を持参しての出席もなかったことになるが、後でお祝いとして一応いくばくかのお金を渡した。 どうやらその後息子はその金で株の購買に使ったみたいだが、嫁さんも同意しているなら、その金を何に使おうとよいだろうと思う。
 結婚のお祝い金ことは娘にも下の息子にも伝えてあり、お前たちも結婚をすればお祝いとして同じ額のお金を渡すつもりだ、と話しある。 
 今のところ娘も息子も結婚の話はないようだが、それはあくまで本人たちの問題であって、そのことにあえて親が係わりあうことはないと考えている。  この先も何か特別困ったことになって相談を受けない限り、なにごとも息子や娘とはちょうど程よい距離を置いた大人同士の関係を続けていきたいと考えている。


 高校の同級生の一人は年頃になった三人の息子達がいまだに結婚していない、このままでは結婚が遅れていると、会う度に心配している。
 何を心配しているんだ、相手はもう一人前の大人だろう?ほっとけばいいんだ、と言うのだが、心配で心配でならない、とせっかく酒を飲みながら酒が不味くなるようなことをクドクドと言っている。
 子供というのは社会に出てしまえば,それぞれ独立した大人であり、個人であって、そのことがまず第一に優先するのであり、親子関係というのはそれに付随するべき関係であると考える。 もちろんこちらから、あちらから相談をするようないろんな事情が出て来た時は、それはそれで親子関係を持ち出してそれを優先する場合もあるが、それはあくまで特別な場合だと考える。


 オフの場合、子供たちの母親は他界していて再婚して子供たちの母親ではない女性が現在のパートナーである。 再婚したのは結局何と言おうと一人で生きていくのが淋しいからであるが・・・先のことは分からない、万一の場合でも出来ることなら子供たちの世話になりたくない、という気持ちもどこかにある。
 世話になるならやはり連れ添ったパートナーだろう。 一般的には男が女の世話になっているが、もちろんこれはお互いさまなことである。
 最終的にはどちらがどちらの世話になるか分からないことであるからだが、そうであるなら相手を尊重できる関係でいることが男女間の基本であることになる。