フォワグラ

 午前中今回の売買に仲介に入った不動産屋が来て、隣と裏の家の人たちにも立会いのもと、お互いの敷地の境界の確定をする。
 両方とも水路が通っていて、前の売主の大阪の不動産屋からそこが境界だと聞いていた。 裏の家の人とは水路の真ん中が境界であると確認しあった。
 横の家の人は水路の底の部分は向うの敷地で、手前の壁の立ち上がりが境界だと聞く。 それはそれでよいのだが、その水路が道路まで流れていく途中でクランク型に折れ曲がっている。 そこの部分はせいぜい1、2坪ほどだが、クランク型になって隣の家の敷地に食い込んでいる。 その部分はどうやらこちらの土地でもなく、隣の土地でもなく、隣のとの間に分筆された1、2坪程度の土地があることになる。
 ここら一体の土地はもともとここに住んでいた人の本家にあたる家の所有の土地であったが、その後、分家や親戚関係の人々少しずつ譲っていったものであり、どういうわけかそこの部分の土地だけが残ってしまったようである。 そしてそこの土地には元のこちら側の家の人が、勝手に使用していて水路を作るときも曲げて作ったろいうのが実情だったらしい。 構図ではその部分は分筆された地番の土地であるのだから、多分そこは少し離れたところに住んでいるいう本家の土地なのだろう。


 境界の立会いをした後、すぐに神戸に向かう。 今日からの三連休中に東京に住む娘と下の息子が売れた家を今の内に見ておこうと訪ねてくるの迎えるためだ。 須磨の駅で二人に会い、嫁さんも含めて四人で近くにある、須磨離宮迎賓館というものものしい名前のついた結婚式場のレストランで遅い昼食を取る。 コース料理にボトルワイン、カナダ産のロブスター、フォワグラなどを追加注文して結構豪華な昼食になった。
 オフはフォアグラ料理は今回が初めてであった。 ほんの少々の量だったが甘くて美味しいが、ほんの少しの量だからこそ良かったのだろう。
 食事の後、嫁さんはマンションで下ろし三人で八千代に向かうが、途中明石大橋を渡り淡路島側の展望のきいたサービスエリアに立ち寄った。
 八千代の家についた頃はもう六時近く薄暗くなり始めていたが、息子が友達から借りてきたというデジカメサイズのハンディビデオで家の内外を写していた。 近くの温泉へ三人で行っての帰り、息子が急に天麩羅が食べたいと言い出し、面倒くさいなぁと思いながらも急遽スーパーに立ち寄り、海老、烏賊、エリンギなどの食材を買ってかえる。 まあ、親子で食事をするのも年に一度か二度なのでと思いなおし、天汁から作り始めて、食事をしたのがもう10時半頃だった。