ハンドクリーム

 床板を張る仕事をすると、その後腰が痛くなる。 どうしても前屈みになって仕事をするからだが、昨日も仕事が終わった後、パソコンに向かっている時あたりからジワリと痛くなってきた。 そんな時は布団に入ってから片足を真直ぐに伸ばし、もう一方の足をその上に乗せて股のところで交差させて、上半身を足と逆方向にひねる。 いってみれば身体の上部と下部を雑巾を絞るようにそれぞれ逆にねじるのだ。 それを左右交代で五、六回ほどやってから眠る。 それをして寝ると軽い腰痛なら明日の朝起きた時に痛みはなくなっている。
 仕事中に痛くなった時は、だいたい長い時間うつむいて屈んで仕事をしている時に起きるのだが、仕事を止めて畳の上に寝ころがって腰の下に踏み竹を入れて、腰をそれに当てる。 痛たたぁ〜だが、繰り返しているうちにあまり痛くなくなり、ほんの少し気持ちが良くなる。 それを何度か繰り返して腰を逆側に伸ばすようにしている。


 長い間使っていたハンドクリームがようやくなくなった。 ポンズクリームという名前の製品で、夏みかんほどの大きさの白い壜に入っていた。
 前の女房にハンドクリームがほしいと言った時に、これを使いなさい、とくれたものである。 くれた時にはたしかすでに半分ほど使ってあったと記憶している。 前の女房は亡くなってからもう十年近く経つので、ずいぶん長い間かかってその半分を使った訳だ。 オフが手が荒れるのはだいたい冬場だけで、ハンドクリームを使うのはその時だけだからだろう。 その壜に張ってあった紙にクレンシングという文字が書いてあった。 それを今の嫁さんに話すと、クレンジングと書いてあるなら、それはハンドクリームではなくて多分化粧落しクリームだと思うわ、と教えてくれた。
 それを訊いて、そうか・・・!と思った。


 以前オフは、緑色のハンドクリームを使っていたが、使うたびに何だかおかしなクリームだなぁ、と思っていた。 と言うのは塗ってしばらくすると急にサッと乾いてくるのだ。 おかしいなぁと思いながらずいぶん使っていたが、ある日明るいところで壜に書いてある文字を読んみて、それはハンドクリームではなくてヘアークリームである、ということが分かった。 そのことを前の女房に言うと、あんたの顔や手は何を使っても大丈夫に出来ているのよ、と笑っていた。 そうか・・・!と思ったのは、以前にそんなことがあったからだ。


 この冬、ポンズクリームがなくなってからは今の嫁さんがくれたハンドクリームを使っている。 こちらは大きな絵具のチューブのような絞り出し式の容器に入っている。 これは外国製らしくラベルには横文字しか書いてない。 それにしてもこれは塗った後は強烈な匂いがするが、ハンドクリームだと言ってくれたのだからそうだろうと思って使っているが、これもひょっとしたらこれも違うのかもしれないと時々思うことがある。
 違っていてもともあれ害のないものなら、それはそれでよいかな、と思いながら使っているようなところがオフにある。 女性たちは日常的なことろでかなり相手のそんなところをよく観察していて、ふふ、ふん〜・・・と男を値踏みしているような気がする。 


 今日の仕事

 
 サニタリーの残りのフローリングを張り終える。 ついでに廊下部分も一部張る。 トイレの腰板の枠の下部の受けを取り付ける。 腰板に塗装をする。  トイレの照明器具を取り付ける。 明日は腰板を取り付けて、壁下地のボードを張る予定。