賭け

 今月もあと二日しかなくなった。 予定では奥の部屋を終えて、二階の床張りとサッシ窓入れも終わらせて、二月からはLDKプラストイレの仕事に入ることになっていた。 奥の部屋が余分な仕事が出て時間が掛かったが、明日にはフローリング床の塗装を除いてどうやら終了出来そうである。 
 昔から二月は逃げる、といって日数が少ないので直ぐ過ぎてしまうろ言われている。 とにかく後二日で予定の半分の時間が終わり折り返しにかかったということだ。
 でも綾部の家をやっていた頃に比べて慣れてきたのだろうか、少し仕事が早くなったような気がしている。 何よりも壁塗り仕事を左官屋に任せたのはよかったと言うか、真面目な左官屋と一緒に仕事が出来て本当によかった。 できればこの先もこの左官屋と一緒に仕事をしたい。 と言うことはこの近所の何処かに格安な家を見つけなければならないということだ。 現在出ている競売物件の入札に応じようという風に考えが傾いてきた。
 しかし、どうしても落札したいほど魅力ある家ではないので、買受可能価格という言ってみれば最低価格で応じてみようと思う。 まれには最低額で落札しているケースもある。 そうかと思えば中には最低額の三倍以上の金額で落札している場合もある。 高額がつくのは最低価格が高い物件の場合が多いようだ。 この物件はかなり安い部類なので、こちらに落ちる可能性は無きにしも非ずなのだが・・・もし落札したとしたら今度は当面のお金の算段が出てくる。 そうなれば綾部の家は儲けをゼロにしてでも売るしかないだろう。 まあ、商売として考えると何時も儲かるとは限らない、儲かる時もあれば損をする時もあるというのがこの世界の常である。 そうは言いながら、まだ一度も儲かっていないのが問題だが・・・(笑)
 最後には自分のやっていることを、自分でどう見通すか、というこの一点に係るのだろうが・・・ 



 今日の仕事

 
 ようやく奥の部屋の上げ下げサッシ窓が届いた。 この窓を入れればこれまで外部とツウツウだった部屋の仕切りが出来たことになる。
 天井のマワリブチの仕事をする。 本来和室の天井マワリブチは真壁の柱よりも少し出ているものであるが、あえて柱と同じ出にして作った。 ということは柱間に合わせて個別に作ることになりそれに塗装をする。 このマワリブチは留めようもないので下からビス頭が見えしまう仕事となってしまう。  それに天井の板の継ぎ目と下からのビスを隠す意味で柱通り二箇所に三寸五分の幅で一寸の材を下から当てる。 まことにもっておかしな天井だが、オフにしては二階大引きの下部が見えているようにしているつもりである。 取り付けてみたがさほど違和感はない。 さすがに重い材をビス止めという訳には行かず柱にホゾ入れする。 これも塗装を済ましておく。 窓の両横枠に材を入れて幅を調整してサッシ窓を入れて、下部の外側にラスカットボードを当てる。