コンセントの取り付け

 朝から晴れていた。 このように朝から一日中晴れていたのは当地では何日ぶりだろう。
 放射冷却のせいか朝のうちは仕事をしていて手の先だけでなく足の先も冷たかったが、お昼からなどは熱くて汗をかき、たまらずシャツを一枚脱いだ。 ところが4時過ぎには急に寒くなり、脱いだシャツをまた着るという忙しい一日だった。


 今日の仕事


 和室の壁にコンセントの口を取り付けていく。 田の字型になった四つの和室には壁面が少ない。
 それに柱が表に出ている真壁だから壁の内部に余分な空間がなくなく、壁の中をコードを通しコンセントを付けるのは大変なしごとなのである。 そうかといって線を外部に這わすのは見るからに素人くさい仕事となってしまう。
 ただ古民家は大きな差し鴨居が横に通っている場合が多く、せっかく壁の中を通してきてもそこの部分は野暮だが線を表に出さざるを得ない。 それが嫌なら縁の下へ線を引き込んでいくしかないわけだ。 床が張ってない時点での仕事なら、床下の大引きにでも線を留めていくことも出来るが、リフォームで線を新らしくする場合は縁の下を這っての仕事となる。 いずれにしろ古い家の縁の下とか天井裏などを這いずり回りたいというおかしな人はいないだろう。 もちろんオフも嫌である。 そこでいったん下部へおろした線を見えないところ、たとえば押入れの中の柱の縁を這わせて天井へ抜くなどという面倒くさい仕事となったりする。

 今日天井裏を点検していて、前にやった東側の下屋を新しくした仕事で垂木が垂木受けまで届いていない箇所がいくつかあったのを見つけた。
 これは大変なことである。 この間当地では何十年ぶりの雪が降り積もり、母屋の屋根の雪も下屋にズリ落ちてきたりしていたが、何事もなくて幸いだった。  垂木の長さは今更どうしようもないので、とりあえず母屋のサス屋根の丸太との間に三寸五分の大引きをかましておいた。 これがまた狭いところの仕事で、大引きがなかなか入らなくて散々苦労した。